情熱の国と人々の雑感
3月半ばにスペインを一週間かけて旅行した。ようやく課題を成し遂げた「自分へのご褒美」の意味合いである。
私はヨーロッパは初めてである。それでなぜスペインを?と問う向きも多かろう。私には「判官びいき」の感性があるらしい。イギリス、フランス、ドイツ、イタリアといった国は日本人旅行者が多く、名声を博している。そうした中でスペインはまだマイナーであるのは否めない。未だ後進国扱いされることもある。そういう国の魅力をもっと知ってもらいたいという義侠心が働いた(←とまあ初執筆時は偉そうに書いたが、後に若い女性の間でサグラダ・ファミリアなどスペインの観光地が人気を高めていることを知る、やはり世間知らず・・・・)。
「情熱の国」というフレーズはよく使われるが、私は好きではない。この背後にあるのは闘牛、フラメンコ(あるいはパエーリャ)といった定番物である。日本と聞いて「富士山、芸者、寿司」をイメージするのと同じだ。それが日本で名声を博していればよいが、正直言ってその愛好者は「変わり者」の部類に入れられる。
この国の魅力はローマ、イスラム、キリスト教といった異質な文化がぶつかり合い融合した歴史や、独自色の強い各地方文化などに現れているというのが私の考えである。
大上段に構えてしまったが、以上のような動機からバルセロナ、セビーリャ、マドリードといった主要都市を回り、そこにある世界遺産の魅力の実地で触れてきた。
これから随時皆さんにその魅力をお届けするつもりである。
サグラダ・ファミリア(バルセロナ) |
シベーレス広場(マドリード)。 |
む か ろく
情熱の国への招待